名付けるというのは実に難しい。僕は自分の子供の名前も作品の名前もセンスがないと何度も却下されているので、命名についてあまり自信がない。しかし、ニックネームをつけるのは抜群のセンスがあるらしく、身近な人につけたあだ名は末永くみなさまに愛されるネーミングになっている。
愛されるニックネームというのは、実は突飛な名前ではなくて、関わる多くの人達が、その人にたいして持っている潜在イメージをいかに言い当てているかで、愛されるか、すぐに口に出されなくなるかが決まるように思う。だからちょっと聞いて、それ酷いって思ってもなかなか消えないニックネームは、実はみんなの思っているその人自身の本質だったりするのだと思う。
そんなはともかくとして、現在命名を迷っているのが、ここ暫く制作をしている「メゾチントの手動目立て機」。折角気に入ったモノが出来たので、皆様に愛される名前をつけたいといろいろ考えているのだが、メゾチントの巨匠深沢幸雄先生が発明し命名した自動目立て機「チンタラ一世」のネーミングは本当に素晴らしい。正式名称でもあり、ニックネームのようでもある名前は、ユーモアがあり、メゾの本質を言い当てている名前で、コレを超える良いネーミングを考えることはもはや不可能に近いように思う。
僕の作ったこの機械は外国に持って行くことを前提に作られているので、やはり日本語より、外国語でぴったりしら名前がいいと思っていると、また更に難しい。
そんなことで、ちょっとそんなことを英語の先生に相談してみると、面白可笑しく出るわ出るわやっぱりネイティブに聞くのが一番。でも英語の発音で吉、日本語の意味でも吉、となるとなかなか決めるのが難しい。やっぱりネーミングは考えるより、ある日突然頭の中に降って来るのを待つしかないようだ。