多摩美術大学八王子校舎の図書館へ書籍を探しに行く。この図書館、建物が素晴らしいので見学者が絶えないらしいが、中はいつも静かで落ち着いて書籍を閲覧でき、特に本棚が低い位置にあるので本を探しやすいのがいい。
僕は博物館の次に図書館が好きで、特に本を読む訳ではないが、ぶらぶらと本の背表紙を見るのがとても好きだ。デジタル機器はかなり好きな方だが、デジタル検索の場合はピンポイントでものを探すことはとても便利だが、紙の辞書のように違うページに意外な発見をすることがないのが残念である。その点、図書館をぶらぶら歩いているとつぎつぎに気になる本が目に留まってすぐに時間が過ぎてしまう。その中にいままで気にも留めなかった発見があったりする。今回はマックスエルンストの版画の画集(写真)がとてもいい。菅野陽の書いた日本銅版画史も分厚い本だが、日本の揺籃期の銅版画の歴史を学ぶにはとてもいい資料である。
僕がまだ学生だったころは、この図書館もまだ古い校舎にあって、良い本はたいてい地下の書庫にしまわれていてなかなか見ることが出来なかったが、今はでは四方をガラスに囲まれた気持ちのいい空間でたくさんの書籍に触れることができる。
雨降りの日は読書をしようなんて、今朝のラジオ番組では話していたが、読書は突き抜けるような空の見える気持ちのいい天気の下でする方が僕は好きである。