ひみつ道具と言えば、ドラえもんだが、銅版画家の多くも他の人が持っていないようなひみつ道具を持っている人が多いのではないだろうか。僕は大変不器用なようで標準的な道具を普通に使ってなにか生み出すことが出来ない。そんなことでつい閃いたものを作って見る。そんな中の一つで随分長いこと考えていた道具が完成し納品された。たいしたものではないのだが、金属加工が出来る人にお願いして出来たものだ。
ヘンテコな形をしてるが、大変便利なものになると思っている。この道具を使って作るものを作りだすことが出来る人は日本の銅版画作家でも数える位しかいないだろう。だからこの道具がなにかは、きっと誰にも分からないと思う。
今年も材料の製作に良い時期になってきた。冬の乾燥した時期は、ヨーロッパの気候に似て、銅版画の素材を作ることに向いている。今年はこの道具を使って、秘密の薬品を調合しよう。
新しいひみつ道具の使い心地。使ってみるのが楽しみだなあと待ち遠しい。