小学校の夏休みの宿題に読書感想文と言うものがある。誰でも体験したことがある、昔も今も変わらずにある定番の宿題だ。
読書感想文というのは、以前は思ったことを勝手に書くようなものだと思っていたが、現在では書き方のプロセスを説明したドリルのようなものがあって、まずプロットを書いて、それに沿って文章を書けるようになっている。これでは自由にものを考える力ということが養われないのではないかと若干心配になるが、物事の捉え方を変えてみると、これもまたひとつの訓練としては良いのではないかと思いながら宿題を一緒に考える。
子供が小学校に上がり、現在の小学校教育を見ていると、英語の文法や欧米の自分の考えを発言をする教育方針になぞらえた学習方法が取り込まれていることを感じる。自分が小学校の時は、自分の考えを説明するようなことはしてはいけないような雰囲気があったと思っているが、今は逆のようだ。
そうは言っても、風土というのは急には変わらないので、今の子供達が突然自分の考えや主張を述べようと思っても難しいので、グローバル化に沿って、小さい時からある程度プロセスに沿って自分の意見を言えるように訓練するということなのかもしれない。
このような、プロセスに沿った学習方法で学んでいれば、レポートなんて簡単なものだろうと思う。読書感想文がレポートに、そして論文に繋がる訳だが、僕はそのどれもきちんと習得してこなかったので大変な思いをした。しかし本当に大切なのは、プロセスで学んだ綺麗なフォームではなく、強い伝えたい気持ちのだが、気持ちあってもフォームが綺麗でないと、試験では結果を出すのが難しい。
僕は義務教育で学ぶ内容に、子供の頃から懐疑的だったので、今となっては全てが不勉強となってしまった。そんなことで、子供達にはプロセスの学ぶ必要性を分かり易く説いて、大人になったときに、恥ずかしい思いをして、後悔させないようにしてあげたいと思っている。