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もうだいぶ旅も終わりになってきました。どういうわけだか日に日に待遇が良くなっているように思います。きっと展覧会の準備も大詰めでそんなことまで気が回るような状況になってきたのかもしれません。スタッフの緊張が会う度に伝わってきますが、あと一日を乗り切って欲しいと思います。実際にこの規模で展覧会をするとなると、胃に穴が開くほど負担が掛かると察します。そんな中、今日は台北から明日の授賞式に参加するために3人の台湾人のアーティストが合流しました。
その人達と一緒に観光旅行に台湾三大港と言われた鹿港(ルーガン)に行ってきました。このツアーでは僕専属で日本語の通訳ができる人が来てくれました。とても安心です。そのお陰でバスの中で台湾人のアーティストとゆっくり話しが出来て、台湾の人達が考える版画というものがよく分かりました。やはりこういった交流から文化交流が生まれてくるのでしょう。 この人は王さんと言いますが、76才でボランティアで美術館に参加しているそうです。なんと今日は通訳として初仕事ということで大変張り切っていました。もちろん日本の統治時代に日本語習っているのでそれはそれは上手です。彼は日本で毎週会う仕事先のみなさんと同じくらいの年齢で僕にとっては大変心強い味方です。40才も人生の先輩ですからね。頼りになります。 このとても気さくな王さんがいたので、古都鹿港(ルーガン)がよく分かりました。やはりガイドさんは必要ですね。 さてこの鹿港(ルーガン)ですが、今は本当に寂れてしまっていますが、所々に中国の古い街並みが残っていて郷愁をそそられます。特に古い寺院は時間を経た魅力がたっぷりとあります。気温がきっと35度以上はありそうな感じだったのでげっそりしましたが、自転車が引く車にのせてくれたのでとても楽ちんです。これ一回乗って見たかったので楽しい一時です。 鹿港自体の街は観光化されていて僕は寺院以外にあまり興味もなくぶらぶらとしていましたが、寺院で占いをしたら酷い目に遭いました。ほんの興味でお願いしたら、日本語の話せる寺院の老人に捕まって散々昔話を聞かされて、何度もくじを引かされて(台湾くじはそういうものらしい)、あげく結果は「自分の信じた道を突き進みなさい」だそうです。 でもこれも愉快な経験です。これも通訳の王さんがいればこそです。台湾でも日本でも第二の人生を楽しんでいる人はみんな元気です。心は17才だと言っていましたけどね。そんな王さんに明日のプレゼンの挨拶を中国語でするために特訓してもらいました。上手く出来るといいのですが。やはり、その位の礼節があっても良いような気がします。だってそういう文化交流のためにわざわざ日本から来たのですから。 昨日の洋服の件もそうですが、個人のポリシーはともかくとして、必死になって国外から人を招いて展覧会を成功させようとするスタッフに対しても節度をもって返礼をするのが招かれたものの礼儀なような気がします。大体僕一人が台湾にこの一週間滞在するだけでどれだけの経費が掛かっているか考えただけでぞっとしますよ。僕のポリシーとしては関わったことに仁義礼智忠信孝悌を持って望む。ということですね。 夕方に受賞者が揃って食事をしました。その席の会話のベースが英語だったのですが、全く会話しに参加しない若い台湾人に対してマルタさんが教育的指導で、遠回しに「そういうのちょっとどうかな」って言っていました。僕もそう思いますけど。最初は恥ずかしいんでしょうね。僕も前回の時は全く話せなかったと言ったらびっくりしてましたが、誰でもそんなもんでしょうね。そういう経験が今の僕を作った訳ですから。 そんな中国圏のことを思うと今日はオリンピックの開幕式ですが、ここ台中ではテレビで見るくらいであんまり関係なさそうです。もちろん僕たちの話題にも全く昇りませんが。 オリンピックに全く興味はありませんが、僕は谷亮子だけを応援しています。あんな有言実行の凄い人は世界中であの人一人だけと思っていますから。今回も金メダルを力ずくでもぎ取ってきて欲しいと思って応援しています。
by guruguru-kobo
| 2008-08-08 23:08
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