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30才を超えると墓参りにいくようになる。と、良く聞く話だ。これは身近な人が亡くなって初めて墓参りの実感が湧くからだと思う。墓地が荒れ始めると、家が没落するというのも良く聞く話だが、花の手入れの如く、衣食住に直接関係ないことに気を回せなくなると、本当に余裕がない現れだと人目にうつるからだろう。
余裕のあるなしに関係なく、両親は墓を草一本生やさないように綺麗にしているので、我が家の墓地はまるで、自宅の玄関のようにいつも綺麗になっている。この墓地は祖母が亡くなった際に、建て替えたものだが、僕はその建立にあたって、見たことない形の墓石にするように提案したのだが、残念ながら普通の四角い石になってしまった。その後しばらくすると、そういった変わった墓石のブームが来て、たいそう変わった墓石が多く見られるようになった。僕自身としては実に残念でならないが、しかし鬼籍に入った彼女がそれを望んでいたとも思えないので、まあ仕方のないことだろうと思ってもいる。変わった墓石が流行初めていたなかで、その頃縁あって訪れた前衛書家の大家であった宇野雪村氏の墓石は、個性的な素晴らしい文字が描かれたものだったということを覚えている。 存命中に個性的であった人は、亡くなっても個性的でありたいと願うのか、はたまた、残された人達が故人を偲んで個性的に作りたくなるのかは分からないが、一風変わったものが多いのではないだろうか。まだ先になるだろうが僕個人の願いでは、見たことないような個性的な墓地に眠りたいと思う。例えて言えば、そうロダンの地獄の門のようなものがいいなあと思ったりする。 おふざけにも程があると思われるが、同じようなことを思っている人は世界中に沢山いるらしく、その中で、僕は10年前に「郵便夫シュバルの理想宮」という本のモデルになっている郵便夫シュバルという人物に感銘を受けたことがある。30年以上掛かって、フランス中部の村に自力で、見たこともないような奇妙な墓を作った男の話である。墓地として作った理想宮は地域の反対にあって、結局、墓碑にはならなかったけれど、後生に残る偉業として、結局は彼の墓所になったように思う。 墓碑の形は、いろいろ考えるとやはり生前の生き方の鏡のようだなあと思う。人生のデザインの最後を飾るに相応しい自分の形はいったいどんなものになるのか。変わったものを作るにはゆっくりと時間をかけて計画しなくてはならないなあと、この不思議なメモリアルストーンを見て改めて思うのである。 --------------------------------------------------------------------------------------------------- 先日のデモンストレーションのことを、アーティスト鈴木朝潮さんのブログで紹介していただいています。こちらも是非ご覧ください。
by guruguru-kobo
| 2010-06-04 00:06
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