10年ほど前まで、自宅の前に大きな林があった。南向きの斜面にあった林には、写真のような小道があって、悪路だったが多くの人たちが歩いていた。
この写真、母校の大学にある講義を受けるための棟と作品を作るための棟を行き来するための道である。版画科がある絵画棟の前には大きな林があって、沢山のドングリがなっている。今年はこの坂を登りながら少しずつドングリを集めた。
最近は大学へ行く事が多いので、重たい書籍を持って登ったり下ったりすることが多いのだが、そんな時、昔よく遊んだ林のことを懐かしく思い出すことがある。
過ぎてしまったことを、時々思い出すのだが、それはいつも断片的な記憶で同じようなことが多い。それはきっと自分にとってとても大切な一コマだったのだろうと思う。