新聞をすみずみまで目を通すことが多い。ときどきハッと思うような事が小さく書いてあるのを発見する。
今回は、何かと話題になった九州の豪華列車のデザインを担当した水戸岡悦治さんの「電車をデザインする仕事」という書籍の見出しに目が止まる。
「大人がするべき本当の仕事は子供に感動を与えること」。他にも「仕事の質があがればあがるほど一般常識が必要になる」とある。
一つ目は、保育園の仕事していると、それがいかに大切なことか良くわかる。子供の可能性は本当に無限で、接する大人がどれだけ子供達の興味を刺激してあげて、どこまでも伸ばしてあげることができるかが幼少期には必要だと思う。それだけに、スペシャリストな存在と接することで、この世の中には見たことのない面白いことが沢山あって、どれを掴んでもいいんだと思えるのではないかと思う。夢のある自由な発想のある子供達を育てることが大人の仕事なのだと、僕もそう思う。
二番目は、翌日の新聞にロイヤルポークホテルの総料理長だったフランス料理のシェフの嶋村光夫さんのインタビューに同じようなことが書かれていた。スペシャリストというのは、その道だけ詳しく知っているような印象があるけれど、道を極めた人がインタビューに答えると、共通して広い見識が重要だ。と答えている。
最近、研究をはじめて「今更どうして?」って聞かれるけれど、もう少し自分の作品を極めていくには、広い視野から自分の作品を見つめる行為が必要なのだと、道を極めた人たちの見解を読むと改めてそう思う。新聞は世界の縮図のようで実に面白い。