先日、お世話になっている社会福祉法人が川崎に新しく建設した保育園の竣工披露会に出席した。理事長の方針でできる限りいいものを子供達に与えてあげたい。と、そろえた園舎や備品は多くの参列者の保育園というものの認識を大きく変えるものだったと思う。
なかでもピアノ。スタンウェイという大変立派なものを導入したと聞いていたが、見た感じはフェラリーを見たような印象を受ける。とにかく外観と内部の作りが美しい。僕はまず音よりも作りの素晴らしさに感動した。
竣工披露会ではプロの演奏を聴いたが、普段は平常保育でお遊戯などに使われる。初めて聴く音が良質の音。子供達のピアノの音の基準がこれになって欲しいのだろう。とても素敵なことだ。
僕のワークショップも出来るだけ素材の良い物を使って行う。大人の方がはっきり分かるようで、粘土のさわり心地や絵具の発色が違って楽しいようだ。
本当にいい素材や道具は、きっと誰が触っても、聴いても感覚的に受け入れられるものなのだろうと保育園での経験を通じて感じている。同じようなものなら安いもので。となりがちだが、小さい時の価値観で一生の基準が決まるのだから、与えることが出来なくても触れることの機会は大切にしてあげたいなあと保育園での経験を通じて感じている。