
異なる国の人々が自分の表現を見たらどのように感じるのだろう。そんな好奇心から20年ほど前から国際版画コンクールに出品するようになった。入選するといろいろな国の作品が掲載されたカタログが届く。出品したことをすでに忘れた頃に届くのがまた嬉しい。
今日、例にもれず、出品をすでに忘れた頃、フランスからカタログが届いた。パラパラめくると幅広い表現で構成されている。一冊読み終えると、版画というのはこのようなものだ。というある種の既成概念が崩れ、異なる国にはそれぞれの様式や表現があり、世界は広いのだと痛感させられる。表現方法が国によっても特色があるように、カタログもまた国によって個性がある。その時代の様々な国の表現が一冊に纏まっているというのは、いつみても興味深い。
多様性の中に身をおいてみると、自分の表現とはどのようなものなのかということを改めて考えさせる。コンクールに参加するのはいろいろな意味で発見がありとても面白い。